電気通信主任技術者試験
平成14年度第2回

第1種伝送交換主任技術者
伝送交換設備及び設備管理



問4 次の問いに答えよ。(小計20点)
 

 
(1) 次の文章は、ISDN基本インタフェースについて述べたものである。(   )内の(ア)〜
(エ)に最も適したものを、下記の解答群から選び、その番号を記せ。(2点×4=8点)
 

時分割方向制御(TCM)伝送方式を用いた加入者線伝送方式では、交換機と網終端装置
(NT)との間の伝送路媒体(加入者線)としてメタリック平衡対ケーブルを用いている。また、
この間の信号の伝送速度は(ア)[kbit/s]であり、加入者線へ送出する信号はスクラン
ブルを施したバースト信号である。
なお、NTと端末装置(TE)との間では、(イ)[kbit/s]の(ウ)100%のバ
イポーラ符号を用いており、NTはこの信号と加入者線の信号とを変換している。
基本インタフェースでは、複数のTEを接続することができる。この場合、呼の衝突を避け
るため、TEが制御(D)チャネル上に送出したDビットを、NTがTEへ折り返すことでTE
のアクセスの可否を制御している。
NTからTEへ給電する場合には、信号線に重畳する(エ)方式が用いられている。
 

<(ア)〜(エ)の解答群>
(1) 128 (2) 320 (3) 商用給電(4) 定電流給電
(5) 144 (6) 振幅比(7) 定周波給電(8) ファントム給電
(9) 192 (10) 遅延比(11) 定電圧給電(12) デューティファクタ
(13) 256 (14) 損失比(15) デルタ比(16) ランダム比

 


 

公式解答
問4  2  9 12  8

 


 

時分割方向制御(TCM)伝送方式を用いた加入者線伝送方式では、交換機と網終端装置(NT)との間の伝送路媒体(加入者線)としてメタリック平衡対ケーブルを用いている。また、この間の信号の伝送速度は(320)[kbit/s]であり、加入者線へ送出する信号はスクランブルを施したバースト信号である。なお、NTと端末装置(TE)との間では、(192)[kbit/s]の(デューティファクタ)100%のバイポーラ符号を用いており、NTはこの信号と加入者線の信号とを変換している。基本インタフェースでは、複数のTEを接続することができる。この場合、呼の衝突を避けるため、TEが制御(D)チャネル上に送出したDビットを、NTがTEへ折り返すことでTEのアクセスの可否を制御している。NTからTEへ給電する場合には、信号線に重畳する(ファントム給電方式が用いられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デューティファクタ  周期的パルス列の任意のパルスのパルス幅(t)とパルス繰り返し周期(T)との比(t/T)

バイポーラ符号  

ファントム給電  カッド内の2つの側回線のうち、一方を往路、他方を復路とした回線での給電。

 

衝突検出

Dチャネルでの情報伝送を行っている間、TEは受信したDエコーチャネルビットを監視し、最後に送ったDチャネルビットとその後に受信した最新のDエコービットを比較します。送信したDチャネルビットと受信したDエコーチャネルビットが、等しいならばTEは送信を継続します。しかし、受信したDエコービットが送信したDチャネルビットと異なる時、TEはすぐに送信を停止し、Dチャネル監視の状態に戻ります。

 

 


 

 

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