電気通信主任技術者試験
平成14年度第2回
第1種伝送交換主任技術者
伝送交換設備及び設備管理
問3 次の問いに答えよ。(小計20点)
(1) 次の文章は、情報通信ネットワーク安全・信頼性基準について述べたものである。
( )内の(ア)〜 (エ)に最も適したものを、下記の解答群から選び、その番号を記せ。ただし、
( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。(2点×4=8点)
屋内設備と電源設備の設置基準項目には、共通の項目として地震対策、雷害対策、
(ア)、高信頼度、故障等の(イ)がある。
また、表は、屋内設備の設置基準項目とその対策の一部を示したものである。
項目 |
対策 |
地震対策 |
通常想定される規模の地震による転倒及び移動発生を防止する措置を講ずること |
雷害対策 |
雷害が発生するおそれのある場所に設置する重要な屋内設備には、雷害による障害の発生を防止する措置を講ずること |
(ア) |
重要な屋内設備には(ウ)の措置を講ずること |
高信頼度 |
重要な屋内設備の機器等には、(エ)又はこれに準ずる処理を講ずること。また重要な屋内設備の機器等は、速やかに予備機器等への切換えができるものであること。 |
故障等の(イ) |
重要な屋内設備には、故障等の発生を速やかに(イ)する機能を設けること。 |
<(ア)〜(エ)の解答群>
(1) 監視機能 (2) 自動復旧 (3) 復旧対策 (4) 切換え対策
(5) 予防保全 (6) 火災対策 (7) 冗長構成 (8) 検知・通報
(9) 排煙装置 (10) 事後保全(11) 不燃化又は難燃化
(12)自動消火 (13) 応急復旧(14) 0/1予備構成
(15)n:1予備構成 (16) 機器の直列構成
公式解答
問3 6 8 11 7
屋内設備と電源設備の設置基準項目には、共通の項目として地震対策、雷害対策、(火災対策)、高信頼度、故障等の(検知・通報)がある。また、表は、屋内設備の設置基準項目とその対策の一部を示したものである。
項目 |
対策 |
地震対策 |
通常想定される規模の地震による転倒及び移動発生を防止する措置を講ずること |
雷害対策 |
雷害が発生するおそれのある場所に設置する重要な屋内設備には、雷害による障害の発生を防止する措置を講ずること |
(火災対策) |
重要な屋内設備には(不燃化又は難燃化)の措置を講ずること |
高信頼度 |
重要な屋内設備の機器等には、(冗長構成)又はこれに準ずる処理を講ずること。また重要な屋内設備の機器等は、速やかに予備機器等への切換えができるものであること。 |
故障等の(検知・通報) |
重要な屋内設備には、故障等の発生を速やかに(検知・通報)する機能を設けること。 |
(2) 次の文章は、ある装置Aの信頼性について述べたものである。装置AのMTBFが500
時間、MTTRが3時間であるとき、以下の問いの( )内の(オ)〜(ク)に最も適した
ものを、次ページの解答群から選び、その番号を記せ。ただし、故障の発生間隔及び修復時間は
指数分布に従うものとする。(3点×4=12点)
(i) 装置Aのアベイラビリティは、(オ)である。ただし、答えは、有効数字2けたとする。
(ii) 装置Aを修理しない条件で、n[台]を1/n冗長として並列に接続したシステムにおいて、
このシステムのMTTFは、(カ)[時間]で求められる。
また、このシステムにおいて、MTTFを1,000[時間]以上にするためには、装置Aを
(キ)[台]以上並列に接続する必要がある。
(iii) 装置Aが故障したときは、直ちに修理する条件で、n[台]を1/n冗長として並列に接続し
たシステムにおいて、システム全体のアベイラビリティを99.999%以上にするために
は、装置Aを(ク)[台]以上並列に接続する必要がある。ただし、log 10 2=0.30、log 10 3=0.48とする。
<(オ)〜(ク)の解答群>
公式解答
問3 8 12 4 3
(i) 装置Aのアベイラビリティを求める。
解答群より (8)9.9×10−1
(ii)
MTBF(平均故障間隔)とMTTF(平均故障時間)の違いは?
MTBFは修理可能な製品の場合、MTTFは修理不可能な製品の場合の故障までの稼働時間のこと。
とりあえずここでは同じ意味だと解釈するけど、装置A単体は修理可能なのでMTBF、それらを組み合わせたシステムは修理不可能ってことでMTTFなのかな。
で、公式を丸暗記しよう。
MTTFを1000時間にするには、n=4で (1+0.5+0.333+0.25)×500=>1000 となる
(iii)
えーと、アベイラビリティ=>0.99999にするんだから、0.99999=<1−(1−0.99)n より n を求めるわけだけど、
出題より、log102=0.30 log103=0.48 ってことは、n が2か3だってことだわ。(^_^;) 対数計算などする必要はない。
そこで、nを2と3とで検算してみると、
n=2のとき A=1−0.012=0.9999
n=3のとき A=1−0.013=0.999999
したがって、3台を並列冗長構成として接続したときに全体のアベイラビリティは99.999%以上となる。